以下感想(ネタバレ注意)
授業中、先生に呼ばれた中学生の報瀬。
報瀬(それはまるで夢のようで────)
お母さんが南極で行方不明になったことを聞いた報瀬。
ずっと覚めないまま、夢を見ているような…。
そんな日々がずっと続いてる…。
ついに貴子が消息を絶った場所へ!
これから3週間、4人は雪上車に乗って報瀬のお母さんが消息を絶った箇所に向かいます。
そこへ行くことを誘われた時、即答するかと思った報瀬ですが、「返事は少し考えさせてください」。
行きたいのか、行きたくないのか。
自分の中でまだ答えが出ないのかな…?
お母さんのことに関してはとてもプライベートで他人がずけずけと踏み込んではいけないこと。
みんなどう声をかけていいかわからない…。
南極に来た時、自分は泣くのではないかと思っていた報瀬。
しかし実際来たら全然そんなふうには思わなくて、何を見ても「母親の本で見た写真と同じ」、そんな風にしか感じられませんでした。
キマリには「お母さんが“待っている”から南極に行きたい」と言っていた報瀬。
来るまではあんな一生懸命だったのに、いざ来てみたら…、
お母さんの場所に行くことになったら…、
報瀬「そこに着いたらもう先はない。終わりなの…。もし行って何も変わらなかったら、私はきっと一生今の気持ちのままなんだって…」
ずっと夢から醒めないまま。
自分がどう思っているのか、どう思えばいいのか分からないまま…。
それはとても怖いこと。
3週間も南極の家を離れるみんなのために、今日は隊員みんなでバーベキュー!
でも焼いた肉はすぐに冷めるw
見守っていた3人ですが、今は報瀬一人に判断を任せてほっとくことに。
弓子「お互いほっとけるって言うのはいい友達の証拠だよ!」
いい言葉!
気を使ってとりあえず支えるだけが友達じゃないんだね。
藤堂と2人きりになった報瀬。
母親のことについて話すのは藤堂が一番の適任かも。
藤堂が南極に来たのは、藤堂自身が来たかったから!
藤堂「貴子がそうして欲しいと思っていると、私が勝手に思い込んでいるから。結局人なんて思い込みでしか行動できない。けど、思い込みだけが現実の理不尽を突破し、不可能を可能にし、自分を前に進める。私はそう思っている」
今は迷っている報瀬ですが、これまでやって来たことはきっと藤堂と同じ。
自分では気付いていないだけで。
どんなに無理と言われても、たくさんの人に否定されても、「お母さんが待っている」と、ただその思い込みだけでここまで来たんだから!
返事は、どうする…?
報瀬の決意と覚悟
こうして、4人の最後の旅が始まりました!
日本から14000km。
宇宙(そら)よりも遠い、彼方に思えたその場所へ。
雪上車までヘリコプターで荷物を運び、いよいよついに出発!
時速は5キロw
遅いww
南極は内陸に行くにつれ高度が上がる分さらに寒くなる…。
ここから先は激しい寒さとブリザードで本当に命の危機にすら晒される場所。
いつ何があるかわからない…。
その夜、窓の外はブリザードで真っ白!
報瀬「お母さんがいなくなった時もこんな感じだったんですか?」
内陸の基地に忘れ物をしたか、郡に足を滑らせてしまったのか…。
藤堂が気づいた時には、もうロープの先に貴子の姿はありませんでした。
貴子『綺麗。綺麗だよ、とても』
それが最後の交信。
みんなが寝静まった雪上車の中。
まるで、そこにかつての母親と藤堂の姿が見えるような気がする報瀬。
キマリ「ねぁ、報瀬ちゃん。連れてきてくれてありがとう。報瀬ちゃんのおかげで私、青春できた」
心からの言葉が眩しい(´;ω;`)
『Dearお母さん。
友達ができました。ずっと一人でいいって思っていた私に友達ができました。
ちょっぴり変で、ちょっぴり面倒で、ちょっぴり駄目な人たちたけど、一緒に南極まで旅してくれる友達が。
喧嘩したり、泣いたり、困ったりして、それでもお母さんのいたこの場所に、こんな遠くまで一緒に旅してくれました。
私はみんなが一緒だったからここまで来れました。お母さん、そこから何が見えますか?
お母さんが見たのと同じ景色が私にも見えますか?
もうすぐ着きます。お母さんがいるその場所に』
そこで見つけたものは…
ついに基地に着きました。
藤堂たちが設置した望遠鏡。
それは貴子が望んでいた夢の形。
藤堂「小淵沢天文台ができるのは相当先だけど、でも────」
ほんの少しでもその夢に近づくことができた(´;ω;`)
そんな藤堂の様子をまるで他人ごとのように見つめる報瀬。
キマリたちの方が泣いちゃってるよw
基地の中、懸命に貴子が残したものを探す報瀬以外の3人!
報瀬は何もないと決めつけて探そうとしない…。
それは本当に何もなかった時に怖いから。
結月が見つけたのはパソコン!
お母さんのパソコンだ!!
3年間、誰にも触られず、ずっとここで眠っていたパソコン。
一人パソコンに向かい合う報瀬。
電源は、ついた!
パスワードは自分の誕生日。
電源をつけるとパソコンが動き出す。
メールボックスに大量のメールが流れ込む!
それはずっと、今まで報瀬がお母さんに送っていたメール。
この3年間、ずっとずっとお母さんに向けて送っていたメール。
30件、100件、500件、1000件…。
止まらない。
報瀬「あぁ…、お母さん!お母さん…!」
やっとすべてを受け入れて涙を流すことができた報瀬。
ずっと「南極でお母さんが“待っている”」と言っていた報瀬。
それは、ひとえに帰ってこなかったお母さんの死を受け入れることができなかったがゆえの言葉…。
お母さんに向けて送っていたメールも、
「お母さんに届いている」と、そう思うことが報瀬にとっては生きる上での希望で、お母さんに会うために南極に向かうことが生きる目的で、そして何よりの現実逃避だったんですね。
頭ではもちろん、お母さんが死んでしまったことはわかっていても、心がそれを認められなくて、メールを送ればそばで見ていてくれるような気がして…。
だから南極に行きたい気持ちはあっても、着いて現実を見てしまうのはきっと怖かったんでしょうね…。
今まで報瀬が送ったメールがメールボックスに流れ込んでいくのが、まるでやっと報瀬がお母さんの死を受け入れて、覚めなかった夢や止まっていた時間が再び動き出したのを表現しているみたいでした。
報瀬の泣いてるシーンが悲しくて切なくてめちゃくちゃ泣いてしまった(´;ω;`)(´;ω;`)
やっと報瀬はお母さんが亡くなった事を受け入れられたんですね。
それは希望を失うことかもしれないけれど、きっとこれでまた前に進めるよ!
コメント